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新調された大船鉾の下水引と木村宣介・四条町大船鉾保存会理事長=2025年6月18日午前11時41分、京都市中京区、新井義顕撮影

 祇園祭の後祭(あとまつり)の山鉾(やまほこ)巡行(7月24日)でしんがりを務める大船(おおふね)鉾を飾る下水引(したみずひき)が復元新調された。四条町大船鉾保存会(京都市下京区)が18日、京都文化博物館(中京区)で披露した。

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綿をつめて膨らみをつけた頭部=2025年6月18日午前11時15分、京都市中京区、新井義顕撮影

 新調されたのは、迫力のある大波や翼のある竜のような姿をした飛び魚を刺繡(ししゅう)であらわした「緋羅紗地波濤飛魚文肉入(ひらしゃじはとうとびうおもんにくいり)刺繡」(下水引一番)と、綴織(つづれおり)技法による「金地彩雲草花文(きんじさいうんくさばなもん)綴織」(下水引二番)。一番、二番とも6枚ずつつくった。一番、二番を上下であわせて、大船鉾の右舷、左舷に飾るという。

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刺繡(ししゅう)の糸のほつれなどがめだつ、これまでの下水引=2025年6月18日午前11時9分、京都市中京区、新井義顕撮影

 大船鉾は幕末に焼失したが2014年、150年ぶりに巡行に復帰した。保存会は江戸時代後期(文化年間)の刺繡幕などを参考に、6年かけて下水引の新調事業をしてきた。木村宣介理事長は「後世に残せるものができました」と話した。

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木村宣介・四条町大船鉾保存会理事長=2025年6月18日午前11時1分、京都市中京区、新井義顕撮影
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新調された大船鉾の下水引と、(左から)龍村育・龍村美術織物社長、木村宣介・四条町大船鉾保存会理事長、吉田雅子・京都市立芸大教授=2025年6月18日午前11時51分、京都市中京区、新井義顕撮影
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新しい下水引について説明する龍村育・龍村美術織物社長=2025年6月18日午前11時12分、京都市中京区、新井義顕撮影
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これまで使われていた下水引=2025年6月18日午前10時47分、京都市中京区、新井義顕撮影
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河原町御池の交差点で辻回しをする大船鉾=2023年7月24日、京都市中京区、新井義顕撮影

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